LUMIX G100を8mmフイルムカメラっぽく使う方法

8ミリフィルムカメラへの憧れを現代のデジタルカメラで再現する試み

僕は、LUMIXの「G100」というカメラを持っています。

中古で購入したんですが、このカメラは初代のG100で、この後すぐに生産中止になり、「G100 D」という次のモデルが出ます。マイナーチェンジです。

「G100D」の変更点は、ビューファインダーが性能アップされたのと、入力端子がマイクロUSBからUSB-Cになりました。変更はこれだけです。

 

なんでそんな小規模なマイナーチェンジが必要だったかということを想像したのですが、元々このカメラが発売された当初はVLOGCAMとして、 VLOGやYoutube動画を撮るのに便利ですよ、 小さくてコンパクトで、 というセールスポイントの「動画推しカメラ」だったんです。

ところが、実は動画の性能に癖があるというか、もの足りない部分があります。それは何かというと、撮影時間に制限がかかるんですね。4Kで10分間、フルHDでも20分間しか連続撮影出来ません。これはメモリーカードの問題とかではなくて、おそらく本体の熱対策の問題なんだと思います。

このサイズのカメラで、4Kの30Pが撮れるということだけでも高い動画性能だとは思うんですが、動画向けを謳うには小さくないマイナスポイントに思います。

 

もう一点、4Kで撮影するとかなり画面がクロップされるんですね。拡大されてしまうんです。そして手ブレ補正を入れると更にクロップされます。手ぶれ補正も2段階あって、4Kで手ぶれ補正“強”にすると元のレンズの二倍くらいの画角になってしまいます。そういう仕様のカメラは少なくありませんが、しかしそこまで画角を犠牲にしても、電子手振れ補正の性能がそれほど高いとは言えない感じでもあるのです。

 

もちろんカメラの癖を熟知して、完璧な設定とオペレーションが出来れば良い画も撮れるのでしょうが、気楽な気持ちでレンズ交換式のカメラで綺麗な動画を撮りたいというニーズには、ちょっと使いづらいところが正直ありました。動画性能としては。

 

ただ、このカメラ、 動画性能は若干中途半端なところもあるんですけど、写真を撮ることに関しては、 実は非常に評価が高かったんですね。PanasonicのLUMIXと言えば動画に秀でたカメラだけど写真は…と思われがちですが、 実際ハッとするような写真が撮れたりします。なにより写真を撮るのに必要な機能の殆どが削られていなくて、このコンパクトさでフラッシュまで内蔵しています。一つ一つの能力は高く無くても良く出来たミニチュアの様な魅力があります。

 

そうなってくると、 スチールを撮るのであればビューファインダーがちょっと物足りないというところがあって、おそらく生産ラインを存続させるならマイナーチェンジして、インターフェイスのUSB-C化は必須として、ビューファインダーを高品位化しようとなったのではないでしょうか。

実際、マイナーチェンジ後は完全に写真機推しのプロモーションです。Webサイトを見ると動画の事はオマケ的な扱いになってしまいました。

 

 

正直なところ、動画を撮りたいと思って購入した僕の立場としては、ちょっと苦々しく思う部分もあるのですが、それならば!

 

動画推しで登場した初代「G100」でないと出来ない方法で、Vlogを楽しんでやろうと言うのが今回の試みなのです。

 

今回使用するアイテムはデジカメの背面液晶をビューファインダーにするという商品です。

 3.2インチLCDビューファインダールーペ3倍拡大鏡と言う商品で、

拡大鏡になっていて、背面液晶こちらのアイテムを貼り付けると、背面液晶がビューファインダーに早変わりしてしまうよというアイテムです。

「G100」に取り付けるとこんな感じになります。

カッコ良くないですか?

16mmフイルムカメラ用のレンズとグリップを付けてみました。

一見、8mmフイルムカメラっぽく見えませんか?

 

見た目は良いとして使い勝手はどうかなのですが、これ素晴らしいです。

圧倒的に見やすくなりますね。

今まで背面液晶を使っていると、どんなカメラでも日中は太陽光に負けて見えない事も多かったのですが、完全に解消されました。元々小さいのが売りのカメラですが、ビューファインダーだけはフラッグシップ機よりも大きくなって、老眼には大変ありがたいです。

液晶が良く見えると、撮影するモチベーションも上がります。

 

なにより背面液晶に関しては「G100」も「G100D」も同じなので差が無いと思うと気分が良いですね。

 

ただ、動画性能自体は変わらないので、ある程度限定的な使用方法で運用するのが良いかなと思っています。

やはり、性能的に長回しには向かないので、今の所は短いカットで手ブレしてもそれが味になるようなルックに仕上げる為の素材撮影の用途が向いていると思うので、その点でも8mmフイルム撮影をイメージするのはアリなんじゃないかなと感じます。

 

そんな感じで作例を作ってみました。

猫に留守番してもらって、海までランチを食べに行くVlogです。

よろしければご覧ください。

どうでしょうか?

「G100」は他には無い、すごく素敵なVlogカメラである。っていうアピールになりましたでしょうか?

 

 

今回使用した「ビューファインダールーペ」は安価でとても良かったのですが、実はイマイチなところも有りました。

 

外れ易いんです!

持ち歩いていると、すぐにポロポロ外れてしまいます。

そりゃあ、細いフレームを背面液晶に両面テープで貼り付けているだけなので、ぶつければ外れますよね。

どうにかしたいという事で、3Dプリンタでアタッチメントを自作してみました。

こんなやつです。

製品のアタッチメントは二つのパーツに分かれていましたが、一体型にしてしまいました。

ビューファーを取り外したい時は、ゴム性の本体を引っこ抜けば事足りるという判断です。

液晶パネルの上下にある滑り止めの溝に引っ掛けるようにしてあるので、両面テープと併用すればかなりしっかりと取り付けられます。

また、ゴム性の本体のインローの呑み込みシロも倍以上に伸ばしたので、こちらもちょっとぶつかったくらいでは外れない様になりました。

 

これにてかなり快適になりました。

 

LUMIX G100と僕が購入した激安LCDビューファインダールーペ専用という、

かなり限定的な仕様ですが、STLデータをアップロードしておきます。

どなたかの参考になれば幸いです。


ダウンロード
G100用LCDビューファインダー装着アダプタ
STLファイルです。
LCDビューファインダルーペは記事内の画像の商品でしか試していません。
カメラ三脚穴に直接トライポッドグリップを装着する場合とFALCAMのクイックリリースプレートを付けて使用する場合の二種類があります。

ご質問には答えられないと思うので、想像力と自己責任でのご使用をお願いいたします。
G100用LCDビューファインダールーペアダプタ.zip
zip ( 圧縮 ) ファイル 10.7 KB

今回の内容はYouTubeにも投稿しています。

動画の方が詳細な内容になっておりますので、ご興味がありましたらご覧頂ければ嬉しいです。

それでは。