相変わらず炒飯が大好きだ。
食べるのも、作るのも。
前に炒飯の事を書いたブログ記事では、炒飯を作る時には手早く仕上げなくてはならないというプレッシャーからどうしても焦ってしまうものだ、という話をしたのだが、何度も作っていると理論武装が出来てきて焦る事は無くなって来る。どういう事かというと、たとえば炒飯には火力が必要とよく言われるが、それは超短時間で大人数分のパラパラ炒飯が作りたい店舗の理屈であって、家庭で自分の為の昼メシの一皿を作りたい場合にはそれ程の火力は必要なかったりする。中華鍋で豪快に煽るのも一度に大量のご飯を混ぜ合わせたいからであって、鍋を振らずに木べらで混ぜ合わせても一人前なら十分に混ざるのだ。寧ろ、鋳鉄のスキレットを使えば中火でも蓄熱効果で温度は下がらない上に鍋自体の重さもあるのでズレ難く、左手で胡椒を振りながら右手の木ベラで混ぜ炒めるなんて芸当も出来てしまう。そんな理屈を頭で納得しておくと、焦る理由も無くなるってものである。おいそれは理論武装では無くて、何度も作ることでただ単に手順に慣れただけじゃ無いかと思われる方もいるだろう。確かに手順を覚えて慣れた事に拠る部分もなくは無いが、数ヶ月に一度の頻度では練度による影響はそれ程大きくは無く、やはり理屈の理解に拠るところが大きいと思う。
食材に関しても同様な部分がある。最初の頃はレシピ通りの食材が用意できないと作る事自体を諦めて居たけれど、最近はレシピの食材がその料理に対してどんな役割を負っているかが考えられる様になって来た事で、代替え素材でも十分に対応できるし、それだけでは無くて、代替え素材を使う事での変化を楽しめる様になってきた。アレンジができる様になったのだ。大筋を外さなければ、枝葉の部分は冒険しても怖くない。むしろ色々と試してみたい感じだ。
そうか、コレは俺の炒飯の骨格が出来てきたっで事だな。
◆今回のポイント
・炒める時に煽らない。
・卵液の容器を炒飯の型にする。
・生姜で香り漬け。
・油は多め、胡椒は超多め。
・最後にお酒でしっとり。
◯器具
・フライパン。蓄熱性能の高い鋳鉄のスキレットが望ましい。
・木べら。結局コレが一番。
・大きめのお椀。炒飯の出来上がりの大きさとカタチを決めるので、それに見合ったもの。
・材料皿
・包丁
・マナ板
◯材料(一人前)
ラード:大さじ2( 業スーのマヨネーズみたいな容器なら6cmを2本。なければサラダ油でOK。
お肉:50gほどの肉なら何でも良いが、豚バラや焼豚、ソーセージなんか定番。ハムなど油の少ない肉の場合はラードを多めにして調整。みじん切り。
生姜:ひとかけらをみじん切り。
ニンニク:ひとかけらをみじん切り。桃屋の刻みにんにく瓶詰めでも可。無くても可。
卵:2個
ゴハン:サトウのごはん200g。温かいご飯ならなんでも可。
長ネギ:10cm程度、みじん切り。
胡椒:GABANの缶だとすると40振り
塩:ひとつまみ
醤油:少々
味の素:パンダ10振り
酒:大さじ1
食べるラー油:小さじ1
◯作業
下拵え
・生姜とニンニク、長ネギはそれぞれみじん切りにして材料皿に。
・肉は何でも良いが「骨格」としては豚バラ肉。なるべく細かくカットする。最大でも1cm角位。
軽く塩をしておく。
・最後に炒飯の型にするお椀に卵2個を割り入れ、塩をひとつまみ入れてザックリ混ぜておく。
調理
・スキレットを中火に掛けてラードを溶かして、肉を炒める。脂が出て焼き色が付くまで。
・このタイミングでサトウのゴハンをレンチン。2分。
・肉をフライパンの端に寄せて、逆サイドに油を溜める用に少し傾けて、そこにニンニクを投入。1分置いて生姜を投入。さらに1分炒めて香りが出たらいよいよ卵を入れるが、ココからは一気に行くので、調味料など手の届くところあるか確認。
・フライパンを傾けたまま、油の上に卵を流し入れて軽く混ぜる。直後にサトウのゴハンを投入して、ご飯をほぐしながらフライパンを水平に戻して肉を含めて全ての材料を混ぜて炒めながら、味の素10振り、胡椒を30~50振り入れて行く。
この時フライパンは煽らず、木ベラでゴハンの塊が無くなるようにしっかり炒める。
・ご飯がパラパラにやってきたら、真ん中辺りを開けて、フライパンの地肌に香り付けの醤油を垂らしてジュワッとなった所に長ネギを投入。サッと火を通したら再び全体を20秒程混ぜ炒めて火を止める。
・最後に大さじ一杯の酒を回し掛けて全体を混ぜたら、盛り付けに入る。
・先程卵を混ぜたお椀に炒飯を木べらで掬い入れてしっかり詰め込み、お皿で蓋をしてひっくり返す。そのまま40秒ほど放置して蒸らす。こうする事でしっとり炒飯となり、卵液も無駄にならない。
・お椀を外したら、食べるラー油を小さじ一杯トッピングして完成!
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